ショウ・スズキ フロムオキナワ

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セリンクロ体験記その①

シアナミドを貰おうと病院へ行ったのは

たしか昨年暮れだったはずだ。

 

だが医者にシアナミド(シアナマイド)は

おすすめしないと言われ、

その理由に納得した。

 

かわりに医者はセリンクロを

くれたのだった。

でもまだ今日まで一粒も飲んでいない。

 

だが今日から飲んでみることにする、と決めた。

 

シアナマイド、セリンクロ。

いずれも

嫌酒薬(けんしゅやく)抗酒薬(こうしゅやく)

のひとつと言ってよいはずだ。

 

酒。

 

酒は酒でしかないが

僕にとって悪友のような感じだろうか。

 

楽しませてくれるが大変な事もある。

そして離れられない。

 

離れられない酒、酒はドラッグのひとつ。

 

ドラッグを直訳すれば薬。

 

薬は用法・用量を守るのがルールだ。

そこがネックだ。

 

コロナによる突然の連休。

陽性者が出て職場の保育園がしばらく休園になった。

 

おかげで

毎晩深酒をしてしまう。

 

 

 

もともと僕はほとんど毎日酒を飲んでいる。

その習慣は25年前からはじまっているが

飲み方は一貫しておらず、その時々で色々

だったはずだ。つまりは適当。

 

最近、ここ数年は、

 

次の日が仕事なら適度にとどめられるが

(ある程度、ではあるのだが…)

 

次の日が休みとなると、好きなだけ飲む。

寝るまで飲む。

 

というよりは飲みすぎていつの間にか

寝る、というのが常だ。

 

そうなると

ありがたい連休は飲酒と二日酔いの日々となる。

 

月に何度か飲まない日もある。

(飲まずにすんだ、という感覚か)

 

その翌日はとにかく気持ちが良く爽快だ。

 

酒を飲まないとつまらない。

酒を飲まなければ朝は爽快。

 

 

薬には副作用がある。

 

副作用のひとつ、

二日酔いがここ数年きつくなったので

そろそろ控えてもよいな、控えたいと

思うようになっているのだが、

飲酒習慣、お酒の力は強い。

 

酒で苦しむ人は古今東西うじゃうじゃいるわけだが、

近年では依存症は病気ですと言われるようになっている。

 

[依存症]と[酒好き]の違い、定義として面白い表現があったので

紹介する。

 

「社会的や体に悪い影響をおよぼしているのに飲んでしまう人が

依存症。

 

何も問題なく好きで飲んでいる人が酒好き。」

 

 

僕は酒好きだったが、どうも依存症になってきてようだ。

だから病院に行って薬をもらった。

でも薬を飲まなかった(飲めなかった)のは、

 

楽しく気分よく飲みたいからだ。

楽しくなりたいから飲むのに

楽しくなくなる薬を飲む気にどうしてもなれなかった。

 

 

だが今日は「楽しく酒を飲みたくない」と思っている。

 

飲みたくないと決めても、飲みたいという欲求には

適わない事はわかりきっている。

 

だが、

 

「楽しくならなくていいや、気分よくならなくていい」

 

と思うのは初めてのことだ。

 

 

今日は、セリンクロを飲んで酒を飲むとどうなるか試したい

 

と思っている。

 

はじめに挙げたシアナマイド(ダイナマイトみたいだな)は

 

その薬を飲むと酒が飲めなくなる薬で、

シアナマイド服用中に酒を飲んでしまうと

苦しくなって、倒れて病院に搬送されるほどの力があるらしい。

 

それほどとわかっていても、酒飲みは酒を飲む。

僕だってそうなる自信はある。

だから医者はシアナマイドは出せないと言った。

 

搬送先でも

 

「誰だよ、シアナマイドを処方した医者は」

 

となるらしい。

 

セリンクロは比較的新しい薬で、

酒を飲む前に飲むくすりなんだそう。

 

そして、そのあとに酒を飲んでも、

「ま、いいか、のまなくても」

とか、思える薬らしい。

なんだ、それはハンシンハンギではある。

 

「ま、いいか」ってどんな気分です?

 

って医者にたずねると、

 

「なんか、おなかいっぱいで、もういいや」

 

と思える感じ、

 

というようなフワっとした答えだった。

 

つまりその、どうなるのか知りたいために飲む、と決めて、

その事が楽しくなっているのだが、

 

「ま、いいか」って思えるかどうかって、

すごくビミョーで、

 

心理ってやはり面白いなぁ、

 

と思っている。

 

セリンクロ体験記はまた明日記そうと思う。